「マイクラで化学実験」イベントレポート

· イベントレポート

パソコン教室プログラミング教室イーラボ宮城県東松島市)で実施した「マイクラで化学実験」イベントレポートをご紹介します。

 

 【実施スケジュール】

3/26(土)3/27(日)4/2(土)4/3(日)で開催1回1時間×二日間、合計2時間教室での指導とオンラインでの指導を並行して行う形で開催しました。参加合計6名(小学校2年生〜6年生、全員男の子)マインクラフトは統合版を使用し、パソコンやニンテンドーSwitchで参加いただきました。

 今回は、3/26(土)3/27(日)についてのレポートです。 

 

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3/26(土)イベント1日目 

教室受講3名(イーラボに来るのは初めて)、オンライン受講1名(イーラボ内部生)の合計4名でした。教室での受講3名は、お友達同士、ご兄弟という間柄でした。保護者の方にもお声をかけて、見学していってもらうことにしました。オンライン受講生は、普段からZoomを使って自宅で授業を受けているイーラボ内部生でした。 

教室での受講生は全員、学校でパソコンの授業を受けたことはあるものの、イーラボに来るのは初めてなので、まず、マウス操作ができるかどうか、動画教材の画面とマイクラの画面の切り替えが、自分一人でできるかどうか確認をしました。ドラッグ&ドロップが分からないようだったので、ここで教えました。小学校2年生の子は、手に対してマウスのサイズが大きくて、ちょっと戸惑っていましたが、すぐにできるようになりました。 

イーラボでは、感染対策のため、教室内で受講する場合も、音声オフでZoomを使って授業を行っています。この日も、画面のどこをクリックすればいいか、口頭で誘導しながら、Zoomに入ってもらい、画面共有まで行いました。講師用のパソコンで、画面が共有されている事が確認できたら、マイクラ化学実験をスタートしてもらいました。 

オンライン受講の生徒は、イーラボ内部生で、普段からZoomで授業を受けているので、スムーズに繋がり、化学実験をスタートしました。教室の3名も、マウス操作など問題がなさそうだったので、各自、動画を再生してもらい、マイクラ化学実験スタートです。 

 

マイクラ化学実験は、 

前半動画:元素の説明→ワールドの作成→元素ブロックの使い方(水を元素から作ってみる)→風船→風船を使ってみる→カラーたいまつを作る→カラーたいまつを使ってみる。 

後半動画:熱ブロックを作る→熱ブロックを使ってみる→氷爆弾を作る→今回の実験で作ったもの(風船、カラーたいまつ、熱ブロック、氷爆弾)を使って自由工作をする。(水中アクアリウムやウォータースライダー) 

という流れになっています。

 

動画を見ながら、スイスイと進んでくれました。教室での受講生は全員、普段はニンテンドーSwitchでマイクラをやっているとのことで、最初にパソコンのどのボタンを押せば操作ができるのかを聞かれました。この日は、パソコン用のボタン配置図を配布して、各自でボタン配置図を見ながら操作してくれました。  

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風船を作る工程は、二段階になっており、まず第一段階は材料の一つ「ラテックス」を作ります。これは動画で、どの元素記号を使うのか、説明があるのでマイクラに慣れている子供たちは、すいすい作れます。第二段階は、「ラテックス」「ひも」「ヘリウム」を組み合わせて風船を作るのですが、闇雲に組み合わせても風船はできません。ある法則に従って、作らなければいけないのです。その法則を受講生に見つけてもらうのです。法則を見つけようと、子どもたちは試行錯誤を繰り返します。「この方法でやって、だめだったから、次はこうしてみよう」と、何度も試行を重ねます。結果、全員5分から10分くらいでできました。 

各自の「できたーっ!!」という声に、なんともいえない嬉しさがにじみ出ていました。保護者の方も、その姿を見て「すごーい!できたねぇ!」と嬉しそうでした。 

その後、動画では「牛や豚に、風船をくくり付けて、空へ飛ばしてみよう」となっているのですが、子供たちの知的好奇心がいろんな動物に向けられました。オンライン受講のAくんの 

「イカ、飛んだー!!!」 

という声に教室の3人は 

「え?!イカって飛ぶの?!」 

「あ、じゃあ俺、何を飛ばそうかな」 

と、いろんな動物を飛ばす実験が行われました。結果、パンダは風船をくくり付けても、ちょっと浮くだけで、空の上には飛ばないことが判明しました。みんなで 

「へぇー、パンダって飛ばないんだね。重いからかなぁ。」 

「アルパカは飛んだのに?」 

「アルパカも相当重いのにね」 

と、みんなで話しながらも、次の実験に移りました。 

次は、青、紫、赤、緑のカラーたいまつを作ります。たいまつに4色それぞれ色をつけるために、4種類の化合物を作る必要があります。青のたいまつの作り方は、作成例として動画で説明があります。その後、塩化アンモニウムや塩化第二水銀など化学式が8つ表示され、この中から「炎が紫になる化合物」「赤になる化合物」「緑になる化合物」を受講生に探してもらいます。このあたりになると、子供たちは化学式にも慣れてきて 

「リチウムってどこ?!」 

「あった!!!」 

「え?!どこ?!」 

「Clっていくつ必要?」 

「え?6個?!6個もいるの?!」 

「俺、水銀って見たことあるよ」 

「へー、カルシウムを使うんだって」 

などなど、会話したり、独り言を言ったりしながら、緊張もほぐれ、楽しんでくれていました。

 

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3/27(日)イベント2日目 

前日に教室に来てくれた3人と、オンライン受講生1名(普段は、イーラボ以外のTechfor elementary加盟教室に通学中の小学6年生男子。) 

教室の受講生達は、昨日に引き続いての参加ということもあり、パソコン操作は問題なく行えていました。オンライン受講生は、前日とは違う子が参加しました。 

「教室にも、先生のパソコンの向こうにも、それぞれ受講している人がいるからね。話し声、聞こえても、お互いにびっくりしないでね。」 

と、話しをして授業スタート。 

この日は、教室3名は後半動画、オンライン受講1名は前半動画がメインです。 

教室3名は、熱ブロックの作成。雪ブロックの上に置くと、雪がどんどん溶けていく特殊なブロックなのですが、「鉄+炭+水+塩」で作れると動画で説明があります。これは「使い捨てカイロ」と同じ原理なのだそうです。 

実際に作ってみると 

「あー!溶けたー!」 

「あれ!一気に溶けるわけじゃないんだ!溶けるまで時間がかかるんだ、これ!」 

「1,2,3,4,5溶けた!雪ブロックだと5秒かかる!氷ブロックだと、溶ける時間は変わるのかな?やってみたい!」 

など、子供達なりに何かを発見してくれます。(熱ブロックは、雪や氷が時間差で溶けていく様が見れます。) 

さて、一方でオンライン受講の小学6年生の男の子。Zoomに繋ぐのは、お父様が一緒に操作をしてくださいました。普段から萱場先生のお教室で授業を受けているので、パソコン操作も動画教材の操作もお手の物。彼は小学生ながらにして元々、元素記号を知っているようで、すごいスピードで進んでいました。風船を牛や豚にくくり付けて、空に飛ばすシーンでは、なんとコマンドを使って、エンダードラゴンやネザーの〇〇という生物(名前を忘れました)を召喚し、風船をくくりつけようとしていました。動画を見た時点で牛や豚が飛ぶのはわかりきっていて、頭の中では「別の生き物だったらどうなんだろう?やってみよう!」という知的好奇心からの行動なのでしょうね。 

教室3名は、熱ブロックの後は「氷爆弾」の作成です。海や湖に投げると、一瞬で大きな氷の塊が水中にできます。作った後は、とにかく海や湖に向かって投げる!投げる!投げる!そして、水中でも投げてみる!流れる水に投げてみる!土にも投げてみる!雪にも投げてみる!この場合は凍った!ここだと凍らない!みたいに、自分で色々と考えて試しているようでした。 

実験で作った風船、カラーたいまつ、熱ブロック、氷爆弾で自由工作をする時間には、それぞれ自由な発想で楽しんでいました。 

ただひたすらたいまつを並べてみたり(これはこれで、圧巻です!)何匹も牛を捕まえてきて、1箇所にまとめて、風船でくくり付け、一気に空へ解き放ってみたり(こちらも圧巻!「すごーい!!!」と声が上がっていました)とても楽しんでくれました。 

 

「マイクラで遊びたい!」という気持ちが強い小学生では、元素記号の説明や化合物生成のお話は難しいかな?動画を飛ばしてみちゃうんじゃないかな?とも懸念しましたが、全員がうなずいたり、「へー、そうなんだ」とつぶやいたり、真剣に取り組んでいました。 

ところどころで、子供たちは「仮説を立て、実行し、結果を得る。結果を踏まえて、また仮説を立てて実行してみる」ということを自然と行っていました。風船のところ、氷爆弾のところ、やるタイミングは一人ひとり違いがありましたが、「試行錯誤を通して論理的に考える」ということを、参加した子供たち全員が、どこかのタイミングでやっていたんです! 

「試行錯誤を通して論理的に考える」 

これを自然とできたこと、この考え方、ぐんぐん伸ばしていってほしいですね。 

 

見学してくださった保護者の方からは、「家に帰ってから『水はね!Hが二つ、Oが一つでできているんだよ!』と得意げに話してくれてました!」「これは頭を使うね!」とおっしゃっていただきました。「次のイベントも参加していいですか?」という、ありがたいお声もいただいており、「子供の知的好奇心と試行錯誤を通して論理的に考えることを楽しんで伸ばす」ことをもっと多くの人に届けられるよう、努めていこうと再認識できたイベントとなりました。